@article{oai:osaka-shoin.repo.nii.ac.jp:00001948, author = {佐藤, 達郎 and サトウ, タツロウ}, journal = {大阪樟蔭女子大学学芸学部論集}, month = {Mar}, note = {P(論文), 本稿では、先立つ訳注篇に基づき、漢代の古典的官箴の編纂をめぐる状況と、その内容についての考察を行った。前漢末の揚雄によって創始された官箴は、古典を模倣して壮麗なレトリックを駆使し、現実の政権への賛美を志向しつつ、一種の文学作品として後世の士大夫に託された鑑戒の書でもあった。後漢の劉[トウ][ヨ]・崔[エン]らは、外戚・宦官による政界紊乱の中、鑑戒の書としての揚雄官箴を意図的に継承し、衰亡に向かう王朝の匡救を企図した。それら先行する諸家の作品を「百官箴」として集大成した胡広は、新たな自作を追加する傍ら訓詁的注解に学識を発揮し、「百官箴」が次の時代に継承されていくための下地を用意した。これら前漢末から後漢の官箴を通観したとき、揚雄の創始した壮麗典雅な表現と型式が一貫してみられる一方、内容の上で後漢の官箴になって新出、もしくは顕現する要素を数点指摘することができる。先行する官箴文化を発展的に継承し、前漢末から後漢にかけての同時代的な関心を反映しつつ、鑑戒と理念の書として完成された漢代官箴書は、それゆえに政務上の典範として次の魏晋時代に継承され、現実政治に生かされるようになった。}, pages = {254--264}, title = {漢代の古官箴 論考編}, volume = {42}, year = {2005} }